確率(2)

問題(目標??秒/150秒)

 袋の中に赤球2個、白球3個、青球4個が入っている。A、B、Cの3人がこの順番で1個ずつ球を取り出すとき、Cが赤球を取り出す確率を求めよ。ただし、A、Bが取り出した球は袋の中に戻さないものとする。

 

1 1/3
2 2/9
3 4/27
4 5/27
5 16/81

 

 

 

 

 

 

 

 

実戦の考え方

 球を取り出す順番が3番目だからといって、Cが特定の色の球を取り出す確率が変わったらたまらない(最初に取る場合と比べて)ので

赤球を取り出す確率=2/9

 

正解、2

解説

 誤解しないように書きますと、Aが赤球を取った時はCが赤球を取り出す確率は1/8になりますし、Aが青球を取った時はCが赤球を取り出す確率は2/8になります。本来はこのように、場合分けをして合計させるのが目的の問題なのかもしれません。

 ですが、よく考えてみると、条件もつかずに単に「Cが赤球を取り出す確率」を求めるだけなら、Aが赤球を取り出す確率やBが赤球を取り出す確率と変わるわけはないのです。もちろん、先に赤球を取られたら確率が下がるとかはありますが、気分的問題にすぎません。宝くじを買う時に、「先に買った方が当たりやすい」とか「後に残ったものを買うと当たりやすい」とかいう方法が成り立つのなら、とっくの昔に広まっているはずです。残り物に福がある…という言葉は、なぐさめなどの気持ち的な意味や、商店街のくじびきで最初は当たりを抜いておくインチキ(笑)について言ったものでしょう。数学に根拠があるわけではありません。

 結局この問題は、この事実に気付いていれば確認を含めても20秒で答えが出ます。場合わけして計算しても、答えは一致します。トータルすれば、結局確率は2個/9個になるはずなのです。確率の計算練習になら、良いでしょう。
 ちなみに、本番でこのような問題がそのまま出ることは多くありません。ただ、ダマされかけた人は、今後ちょっと注意してみましょう。