整数(2)

問題(目標150秒/270秒)

 あるサークルが大学祭で屋台を出した。売ったのものは、いそべ焼き(130円)、タイヤキ(100円)、ジュース(50円)の3種類である。この日の売上の合計は10,050円であり、ジュースが売れた数はタイヤキの半分より2つ少なく、販売数はタイヤキ>いそべ焼き>ジュースであった。ジュース売れた数として、正しいのはどれか。

1 21個
2 23個
3 25個
4 27個
5 29個

 

 

 

 

 

 

 

 

実戦の考え方

最初から選択肢を当てはめても大変そうなので、式を立てます。
いそべ焼きをx、タイヤキをy、ジュースをzとしたとき、合計金額より

130x+100y+50z=10050 10で割って
13x+10y+5z=1005…(1)

売れた数の比較より

z=y/2−2 yについて書くと
y=2z+4…(2)

(2)を(1)に代入すると
13x+10(2z+4)+5z=1005
13x+25z=965

これをxについて解きなおすと (注:zについて解くのが自然な発想だが、ここではzを求めるためあえてxを選ぶ。)

x=(965−25z)/13
x=74+(3−25z)/13

ここで、xが整数となるためには25y−3が13の倍数でなければならないので、
選択肢を当てはめてみます。

zが21のとき…25z−3=522 (25×21は、25×20+25と計算すると楽!)
522を13で割ると、40あまり2

zが2増えると余りが2減るはずなので、
zが23のとき、xも整数となります。
zが25,27,29のときは、割り切れません(あまりが11,9,7となるはず)。

よって、答えは2.しかあり得なくなります。

 

正解、2

解説

 途中までは、ごく自然な解き方です。整数解を求める時は、分数の形にして倍数(この場合、13の倍数探し)を利用します。うまいzがすぐに見つからなければ、この考え方のようにどんどん選択肢を利用していきます。念のために書きますが、「3−25zが13の倍数」であることと、「25z−3が13の倍数」であることは同じです。
 販売数の大小については、式に組み込むのは時間がかかりやすいので、最後の絞り込みの時に使えば大丈夫なことが多いです。この考え方でも後回しにしていたら、使わずに答えが1つに絞れてしまいました。

zが2増えると余りが2減るはず

ここは少し疑問に思われるかもしれません。簡単に説明します。

zが1増えるということは、25z−3が25増えることを意味します。
25z−3が25増えたら、13で割ったときのあまりが1減る(もしくは、12増える)のは、
ちょっと考えてみればそんなに難しいことでもないはずです。
25÷13=1あまり12 ということに由来しています。あまりが12出る=あまりが1減る、です。

zが2増えたら、あまりが11増える(2減る)のも当然(?)のことといえます。
1回考え方を知ったらどこかで使えるかもしれませんので、ここで紹介しておきました。